フェイト
「現在巡航速度ワープ15.2で
当艦は順調に航行中。」

「ふぅ・・・。
この調子なら、後数時間で
太陽系に到着するよ。」

クリフ
「了解。
このままいけば、どうにか時間に
間に合いそうだな。」

「けど、まぁ・・・。
新生連邦議会なんつっても
しょせんお山の大将が
幾つか入れ替わっただけだからな。」

「特に何が変わったってワケでも
ねぇさ。
下らねぇ・・・。」

フェイト
「そう言えば、幾つかの勢力が
裏でマリアを
探して動いてるんだって?」

クリフ
「らしいな。
ま、向こうから連絡を入れてこない限り
オレ達だってロクに会えねぇんだ。」

「そう簡単にゃぁ、見つかりゃしねぇ
だろうがな。」

「要は新しい組織内での、権力の奪い合いだろ?
そりゃ、お前がクラウストロ(ウチ)に居る以上は、
あいつを迎えにかかるだろうさ。」

「このオレ達の世界とFD世界との繋がりが
完全に断ち切られた今となっては、
ソフィアの方は、所詮、英雄としての
お飾り以上にはなれないからな。」

「けど、マリアの力には
使い道がある。
そういうことだ。」

フェイト
「マリアにしろ僕にしろ、
好きで戦ったわけじゃないのに・・・。」

「どうして、みんなはほっておいて
くれないんだろうな。」

クリフ
「ムチャ言うな。」

「連邦艦隊ですら敵わなかった
エクスキューショナー達を、
生身でやっつけちまうような人間達を
放置してくれるわきゃねぇだろ。」

「奴等にしてみりゃ・・・。
首輪でもしとかないコトには、
おっかなくてしょうがねぇだろうさ。」

「それに・・・。
ヤツラはヤツラで、自分を選んだ
それぞれの国民に対して」

「より安全で、より豊かな生活を
与えるのが仕事なんだ。
お前の気持ちも分かりはするが、
こればっかりは文句は言えねぇよ。」

フェイト
「そうだな。
少なくともみんな、世界を少しでも
良くしようと必死なんだ。」

「それは認めてあげないと。」

クリフ
「ま、そんなに心配すんな。
アイツ等なら、きっと上手くやってくだろうさ。」

フェイト
「そうだね。
あの2人なら、きっと・・・。」

クリフ
「おっと!
今は他人のことより自分の事だな。」

「気を付けろよ。
連邦崩壊後、残存部隊を指揮して
戦ってたオフィーリアは、若いわりに
かなりのやり手だって評判だぜ。」

フェイト
「分かった。
肝に命じとくよ。」

クリフ
「しかも・・・だ。
スゲエ美人だってウワサもある。」

フェイト
「そいつは楽しみだね。」

クリフ
「しかし、よぉ・・・。」

「こういっちゃ何だが、
お前もズイブンと変わったよな。
昔とはエライ違いだ。」

フェイト
「誰のせいだと思ってるんだよ。」

「クリフに付き合ってると、
マジメにやってるのが馬鹿らしく
なってくるんだって!」

クリフ
「ああ・・・。
そいつは、悪かったな。」

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